危機一髪

帰宅した際、部屋の中が何とも言えぬ香りがした。

焦げ臭いような、それでいて厭な香りではない。
醤油ベースな香りにも感じた。

夕食のおかずを作った際の香りが残っているのかと思い、
妻に何の料理なのか尋ねてみた。

すると…

かぼちゃの煮物を丸焦げにしてしまったらしい。

よくよく台所のレンジのあたりに近づいてみると、
確かに焦げた、それでいて薩摩芋のような香りが、そこにはあった。


「焦げ」と言えば。
と言うか、私の場合、焦げと言うよりも火事寸前と表現したほうがよい。

以前、厚木から横浜に引っ越すため、片づけをしている最中のことである。
食用油を処分しようと、
凝固材を使うため油を温めていたのであるが、
他の片付けもあり、油を火に掛けていることを忘れてしまった。

あっと思い出したときには、
フライパンからも、モクモクと煙が出ており、
換気扇から、その煙が屋外に排出されていた。

外からは、
「なに、あの煙…」
と驚いている、通り掛かりのおばさんの声もした。


幸い大事には至らなかったが、
それまで、きれいに使っていた部屋を
危うく引越し直前に燃やしてしまうところであった。


ちなみに、この模様は当時の日記にも記されてあった。
http://www.geocities.jp/junp_72/diary/diary_200011_1.html



とにもかくにも、
住む所を失うわけにはいかないので、
火の始末、管理は十分気をつけなくてはと
改めて感じるのであった。







                                    感想を頂戴できれば幸いである。